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伝わるイヤリング

「愛せよ。人生において、
よきものはそれだけである」

そんな一説があるように
家族や友人、他人を始め、
モノを、行動を、概念を、
そして自分自身を愛すことは
美しく、とても喜ばしいことです。

「何かを愛する」という感覚があること。
「愛する対象がある」ということ。
「継続して愛せる胆力」があること。
これらがあることを
奇跡のように思います。

「愛とは不断の努力である」
大河さんはときおり言います。
「1輪の花を愛していると言っても
その花に水をやらずに
みすみす枯らしてしまえば
愛しているとは言えない」と。

生きているひとりを
愛し、愛されたとき、
その愛情を継続するために要する
エネルギーは並大抵ではありません。

ときには自分の主張を曲げたり
変えざるを得ない習慣があったり
否応なく環境が変わってしまったり
つらいことも苦しいことも
ひとりになりたいと思うことも
たくさんあります。

そういうひとつひとつの山を
あの道、この道を進んだり
他の道を探したり掘削したり、
下山して大きく迂回したり
山の中をふたりで歩むことは
立派な不断の努力だと思います。

例えばけんかという山。
けんかが起きたあと、
けんか別れすることは簡単です。
その人の連絡先を受信拒否して
自分のアドレスを変えればいい。
まわりに「連絡先を絶対教えないで」
と根回しすれば完璧です。
スマホをぽちぽちするだけ。

対して仲直りをするには
一度冷静になる時間を取り、
お互いの意見を反芻して
自分にもきついところが
あったかも、と思い返したり
相手の意見をかみ砕いて
何に自分が反応したのかなどを
知る必要があります。

私も大河さんの発言を
「あ、いやだな」と思ったら大変です。
頭を冷やすために
話の途中でシャワーを浴びたり
それでも冷えなかったら
無理矢理寝てリセットしたり、
発言の意図を確認したり
自分の意見をつとめて柔らかく
ていねいに伝えたり、
「なぜこの価値観に至ったのか」を
幼少期までさかのぼって考えたり
落ち着くまでにたくさんの
手間暇と時間がかかります。

仲直りすることはとても大変です。
でもその手間をかけてでも
私は大河さんと
また仲良くなりたいのです。

「また仲良くなりたい」という思いは
相手に伝えないとわかりません。

愛するとは、
不断の努力とは

そういう気持ちだと思っています。

伝わるイヤリング。
白いコットンパールを連ねて
ぶどうに見立てた、
クラシカルな印象の
ウェディングアクセサリー。

コットンパールなので重みがなく、
耳元で軽やかに揺れるのが
とてもきれいです。
猫の喉をなでるように軽くさわると
パールの位置が変わるので
多きパールを前に出したり
小さいパールを前に出したりと
楽しむこともできます。

ぶどうの形にしたのは
有島武郎という作家が書いた
「一房の葡萄」という小説に由来します。
青空文庫に出ているので
興味がある方は読んでみてください。

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伝わる

ピアスでのおつくりも可能です。

紗季

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